【大切にしたいこと】

「認定こども園めごたま」として大切にしていきたい「つながり」についてお話したいと思います。

「人はつながりを求めて生きている」自分とのつながり、家族とのつながり、友達とのつながり、自然とのつながり、命のつながり、あらゆるものとのつながりを求めています。だから、人生の基礎を作り上げる幼児期にしっかりと「自分」「人」「自然」との「つながり」を感じて欲しいと願っています。

1.「自分」とのつながり=「自分大好き」

うれしい自分、かなしい自分、強い自分、弱い自分、いろんな自分に出会って欲しいと思います。心の中で描いている自分と今の自分とのギャップ。心の奥底にある良心と実際の行いとの間にある矛盾に向き合っていく中で「自分」とのつながりを確かなものにして欲しいのです。つらい時、悲しい時、どうしても涙が止まらない時にしっかりと支えてくれるお父さん、お母さん、家族、仲良しの友達、そして先生たち。いろんなつらい状況を我が事の様に感じてくれる人たち。「自分」を愛してくれる「人」との出会いが「私は生きている価値があるんだ」という「自分」との確かなつながりを育てていきます

もう一つは「遊びへの熱中」です。遊びは心の底から湧き上がって来る「ワクワク、ドキドキ、楽しい」という感情に結びついています。誰か他の人に誉めてもらうためではなく、自分自身の内面から湧き出てくる純粋な欲求に従って行われるものです。この遊びに熱中している時、自分を忘れ、時間を忘れ、暑さ寒さを忘れるほど何かに熱中している状態を「フロー」といいます。この「フロー」を充分に味わった子どもは自分に対する自信や人と関わる力が育つことが分かってきました。幼児期にしっかり遊び「自分の内側から湧き出てくる喜び」を充分に味わうことが自分とのつながりを確かなものにしてくのです。

2.「人」とのつながり=「仲間大好き」

「人」とのつながりを育てるためには、時につらい体験も必要です

ケンカ、トラブル、仲間割れなどはつらい体験です。できれば我が子には体験させたくないかもしれません。でもそんな体験をまったくしないで大きくなってしまったらどうでしょう。友達関係がこわれた時にその対処の仕方が分らなかったり、もっと深刻な場合には、人間関係そのものを嫌う人間になってしまうのではないかと心配です。ケンカ、トラブル、仲間割れは確かにつらい体験です。でもその中で傷つき、苦しみ、心をえぐられるような体験を通して、その問題を自分の事として受け止め、立ち向かっていく力。問題を自分の事として乗り越えていく力が育っていくのではないでしょうか。「傷ついた自分の心を立ち直らせていく力」、「こわれてしまった人間関係を修復する力」はそのようなつらい経験を積んでいく中から得られていきます。その結果として、自分の大切さ、仲間の大切さ、友達と一緒に何かをやることの本当の楽しさを学んでいくのです。

そして「人」とのつながりにおいても「フロー」が重要な意味を持っています。一人での「フロー」も大切ですが、仲間と共に体験することでより深く「フロー」を体験することができます。集団で「フロー」を共有すると強い仲間意識で結ばれます。自分と対等な人間に認められること、仲間として共に味わう「フロー」体験は、親や家族から与えられるのとは違った意味の自尊感情や自信を育てていきます幼児期の仲間体験は「人」とのつながりの原点です。これが「自分らしさを仲間の中で発揮する力」「自分の夢を仲間と共に実現していく力」の土台となっていくのです。

3.「自然」とのつながり=「金山大好き」

こども園の裏山にある豊かな自然の中で、季節の移り変わりを体で感じながら過ごしていく日々。虫や草や木々たちの小さな息づかいも見逃さない感性を持った子どもにとって、裏山はかけがえのない遊び場であり、学びの場です。様々な動物との暮らしも欠くことのできないものです。ウサギやポニーがいつも生活のかたわらにいることで、人間だけが生きているのではないことを理屈ではなく、子ども達の腹の底にしっかりと落としてくれます。命を食べること、外で遊ぶこと、いろいろな生き物と接することはとっても大切なことです。それらは「自然」とのつながりを子ども達に教えてくれる貴重な体験なのです

私たちは自然の大切さを理屈で教えるのではありません。自然の営みを感じる大人として子どもの側にいることが大切なのです。この豊かな自然を子ども達と分かち合う仲間として、良き理解者として共に歩んでいきたいと思っています。どこまでも多様で美しく神秘に満ちた自然体験の中に人間の本質を育てる力があると信じています

このように、認定こども園めごたまは「つながり」を大切にしています。そして「つながり」は「愛」です。少しずつでもいい、豊かにそして確実に子ども達の心の中にしみ込んでいって欲しいと願いながら、毎日の生活を営んでいます。

「自分大好き」、「仲間大好き」、「金山大好き」

そんな「生きる力にあふれる子ども」に育って欲しい。

2011.4.7 認定こども園めごたま 園長 井上亘